女性のお客様からいただく質問は、健康や効果の話よりも先に、だいたい同じ3つに集まります。「髪は傷みませんか」「メイクはどうすればいいですか」、そしてもうひとつ、口にされないことも多いのですが「人の目が気になる」。効果の話より前にここで足が止まっている方が多いので、順番に、正直に答えます。
女性からいただく質問は、ほとんどこの3つに集まります。
最初の2つは、入り方でだいたい片づきます。3つ目だけは入り方では片づきません。場所の問題だからです。順番に見ていきます。
先に断っておきます。私は水回りの職人であって、美容の専門家ではありません。ここに書くのは、現場で聞いてきたことと、設備としてのサウナの性質から言えることだけです。肌や髪の感じ方には個人差があります。
「サウナで髪は傷みますか」。これが一番多い質問です。正直に答えると、乾きます。ドライサウナは乾いた高温で体を温める設備なので、長く入れば髪からも水分は抜けます。乾いたまま放っておいて髪にいいことはありません。ごまかしても仕方がないので、先に書いておきます。
しかも熱は上にたまります。座っている姿勢だと、頭は体の中でいちばん熱い位置にあります。施設のベンチで上の段に座れば、なおさらです。
ただし「乾くから入るな」という話ではありません。毎週通っている方も髪を諦めているわけではなく、守って入っている方が多いです。守り方は次の章です。
それと、自宅サウナには施設にない前提がひとつあります。温度も時間も自分で決められることです。人に合わせて我慢する必要がなく、低めに設定して短く入ってもいい。髪への負担は、そもそも設定で減らせます。短く入る話はサウナは毎日入っていい?に、乾きにくい低温高湿のスチームとの違いはサウナと肌・美容とスチームvsドライ比較にまとめてあります。
やることは1つです。頭を熱から遮る。方法は好みで選んでください。
どちらが正解ということはありません。まずタオルで試して、物足りなければハットを買えばいい。道具を先に買いそろえるより、1回入ってから決めたほうが無駄が出ません。
順番も決めておくと楽です。体を洗う → サウナ → クールダウン → 髪を洗う → 乾かす。体を先に洗うのは使い方ガイドのとおりですが、髪を洗うのはサウナのあとにしてください。先に洗ってしまうと、せっかく乾かした髪をもう一度熱に当てることになります。
職人からひとこと
自宅サウナだと、この「洗って乾かす」までが同じ場所で終わります。ドライヤーの順番待ちがない、というだけの話ですが、続くかどうかはこういう小さいところで決まります。冷やし方と動線の話は自宅サウナの水風呂に書きました。
落としてから入るほうがいいです。理由は単純で、汗で崩れるからです。
10分も座っていれば全身から汗が出ます。顔だけ例外ということはありません。崩れたメイクを気にしながら座っているのは、休みに来ているのに休めていない状態です。
ただ、施設に通う方から実際によく聞くのは「落とすのが面倒」という声のほうでした。ロッカーでクレンジングして、上がってから化粧直しをして帰る。この往復の手間が、行く回数を減らす一因になっていると思っています。
自宅なら、これは風呂の続きです。落とす工程が別に増えるわけではないし、上がってそのまま寝てもいい。化粧直しをして帰る必要もありません。
入ったあとの保湿についてはサウナと肌・美容に分けて書きました。「乾く前提で保湿する」が要点です。
ここが本題だと思っています。
すっぴんを見られたくない。髪をまとめた顔を見られたくない。体型が気になる。汗だくで人とすれ違いたくない。——施設のサウナでは、この不安は消えません。個室や貸切のサウナをよく見かけるようになったのも、需要がここにあるからだと見ています(これは私の見立てで、統計を持っているわけではありません)。
自宅サウナは、他人の目についてははっきり解決します。知らない人に見られることはないし、順番待ちもない。営業時間もありません。すっぴんでいい、髪はぐしゃぐしゃでいい、何分入ろうが構いません。
正直に書いておくと、そのために家に1台入れるのは、それなりの費用と場所が要ります。総額はサウナ設置の総額、必要な広さは家庭用サウナに必要な広さにまとめてあります。読んで「思ったより高い」と感じたなら、それが答えでいいと思います。無理に勧めるつもりはありません。
ただ、人目が理由でサウナから足が遠のいた方には、自宅という選択肢があることだけは知っておいてほしいです。
他人の目は消えますが、家族の目は消えません。「自宅なら誰にも見られない」と書くのは、ひとり暮らしの方にしか当てはまりません。ここは正直に書いておきます。
実際に効いてくるのは、どこに置くかです。設置の相談を受けるとき、私が必ず確認するのはこのあたりです。
置く場所を1メートル動かすだけで、落ち着き方が変わることがあります。これは図面より、現地に立ってみたほうが早い。現地調査ではそこまで見ます。
浴室に後付けするスチームなら、今の浴室がそのまま使えるので、動線を作り直す必要がありません。低温高湿で乾きにくいのも、この記事の流れでは効いてきます。スチームサウナのページ →
どちらのサウナが向いているか迷ったら、実物に入ってみてください。新横浜のショールームで予約制の体験ができます。文章を10本読むより、10分座ったほうが早いです。体験の予約 →
順番はこうです。
「うちの浴室でスチームは無理ですか」だけのご相談も歓迎です。写真が1枚あれば、置けるかどうかの見立てはお伝えできます。無理なものは無理と正直に言います。
※本記事は一般的な考え方をまとめたものです。肌や髪の状態、入ったときの感じ方には個人差があり、美容や健康の効果を断定するものではありません。体調に不安のある方は、事前にかかりつけの医師にご相談ください。機種ごとの温度・仕様は価格表・機種ページをご確認ください。具体的なご相談はこちらから。