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サウナ設置の総額

執筆:榎(水回り施工40年・KOYO代表)公開:2026年7月

サウナの見積りで一番多いトラブルが「本体価格しか見ていなかった」です。総額は本体+工事。では工事には何が含まれ、何で金額が変わるのか。安く上げる方法と、逆にケチらない方がいいところを、職人として正直に書きます。

1.本体価格だけ見ると、必ず足が出ます

サウナの見積りで一番多いトラブルが、これです。カタログに「3,080,000円」と書いてあるから、それくらいかと思っていたら、最終的な請求は倍近かった——という話は珍しくありません。

本体価格は「サウナ本体そのものの値段」でしかありません。それを家に運んで、電気を引いて、水を通して、防水して、組み立てて、初めて使えるようになります。その全部にお金がかかります。

弊社が価格表で全機種の定価を公開しているのは、まず本体がいくらかを正直に見てもらうためです。そのうえで、そこに何が乗るのかを説明します。

全機種の定価を見る →

2.総額の内訳——何にお金がかかるのか

ざっくり分けると、こうなります。

項目内容
本体サウナヒーター/スチーム発生器/サウナルーム。価格表に掲載している金額
電源工事200V専用回路の新設(有資格者施工)。分電盤の空き・容量・距離で変動
給排水工事スチームの場合は給水・排水の接続。ドライは不要なことも
防水・下地防水層、防湿層、床・壁の下地調整
据付・組立ルームの組立、ガラス建具の据付、機器の設置
搬入経路の状況による。階段上げ、クレーンが必要な場合も
輸送費スウェーデンからの輸送、国内輸送
アクセサリストーン、バケツ、照明、ドアなど(価格表に掲載)

3.なぜ「総額いくら」と即答できないのか

正直に言います。現場を見ないと総額は出せません。

「サウナ設置 費用」で検索すると「〇〇万円〜」という数字がたくさん出てきますが、その多くは条件を伏せた数字です。同じ機種でも、次の条件で工事費は大きく変わります。

  • 分電盤からの距離、分電盤の空き、契約容量の余裕
  • 搬入経路(エレベーターに乗るか、階段か、クレーンか)
  • 既存の防水層を活かせるか、やり直すか
  • 下地の状態(補強が要るか)
  • 戸建てかマンションか、規約上の制約

だから弊社は、現地調査をしたうえで、施工込みの総額でお見積りします。それが一番、お客様にとって誠実だと考えています。

職人からひとこと
逆の見方をすると、現場を見ずに総額を即答する業者は、あとから追加請求する前提か、高めに見ておいて後から値引くかのどちらかです。ここは慎重に見てください。

4.安く上げたいなら、ここを考える

予算を抑える現実的な方法は、主に3つです。

① 既存のユニットバスにスチームを後付けする
専用のルームを新設しないぶん、費用は大きく変わります。今の浴室がそのまま本格スチームサウナになります。マンションでも現実的です。

② 部屋を小さくする(=ヒーターの出力を落とす)
サウナの出力は部屋の体積で決まります。小さい部屋なら小さいヒーターで済み、本体も電源工事も電気代も安くなります。1人でゆっくり入るなら、大きい必要はありません。

③ 設置場所を分電盤の近くにする
配線が短くて済むぶん、電気工事費が下がります。設計段階で相談してもらえれば、こういう調整ができます。

5.逆に、ケチらない方がいいところ

職人として、ここは削らないでほしいというところがあります。

断熱——ここをケチると、設定温度に達するまでが遅くなり、維持にも電力を食います。毎回・毎月の電気代でじわじわ返ってきます。初期費用の数万円をケチって、10年で何倍も払うのは損です。

防水——特にスチーム。漏水は建物を傷めますし、マンションなら階下への被害になります。ここは絶対に手を抜けません。水回り施工40年で、漏水の後始末がどれだけ大変か見てきました。

電気工事の資格——これは「ケチる/ケチらない」以前の話で、法律上、有資格者でなければできません。安いからと無資格施工に頼むのは、違法であると同時に火災のリスクです。

6.納期も「コスト」です

見落とされがちですが、納期も計画に入れてください。

  • スチーム発生器・ヒーターの後付け:在庫があれば数日〜
  • サウナルーム約2〜4ヶ月——ご注文を受けてからスウェーデンの工場で製作し、船便で運ぶため

TYLÖのサウナルームは国内に在庫がありません。受注生産です。「来月使いたい」には応えられないので、逆算して動く必要があります。

7.総額を知る一番早い方法

浴室の写真を1枚、送ってください。それだけで、こちらから聞くべきことが絞れます。

そのうえで現地調査をして、本体+工事+搬入+アクセサリまで含めた総額をお出しします。「本体はこれ、工事は追って」という出し方はしません。最初から総額で判断してください。

もちろん、「置けるかどうかだけ知りたい」「概算だけ聞きたい」も歓迎です。

※本記事は一般的な考え方をまとめたものです。実際の可否・費用・工法は現場の条件によって変わります。具体的なご相談はこちらから。

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